先日記事にさせていただいた ”電子機器組立技能士”
こちらの技能検定合格を目指している方へお力になれればと思い、
今回は実技試験編②として、作業内容の時間配分や持ち込み工具などについてご紹介します。
これまでの記事はコチラ
電子機器組立技能士とは?ゼロからはじめる2級合格への道 vol.1電子機器組立技能士とは? ゼロからはじめる2級合格への道 vol.2 実技試験編①はじめに
このお話は令和3年度の試験に基づいております。
今の時代、分からないことがあればネットで検索をする方も多いと思いますが、
この電子機器組立の実技試験の内容は数年おきに変更があります。
ご自身の受検状況にあっているかご確認をお願いします。
作業の内容と時間の配分
時間はあくまで目安なので、ご自身の得意不得意で調整してください。
ICチップなど、封をされているものを順々に開封し、必要に応じて仕分けします。
特にネジは似た大きさのものがあり、部品間違えをしやすいです。
2級の場合、束線図がすでに完成されているので、
釘打ち→線の引き回し→タイラップで結束→被覆処理 という流れになります。
2種類の基板にICチップなどをはんだ付けしていきます。
シャーシを組立て、基板や束線を取り付けていきます。
省エネコントローラとして正しく機能するように調整します。
調整方法は問題に記載があります。
外観や清掃などを行い、見栄えを整えます。
制限時間内だけど雑な仕上がり VS 時間超過したけど丁寧な仕上がり
どちらがいいと言い難いところですが、
上記の2点を考え、私は「時間超過したけど丁寧な仕上がり」を目指しました。
はんだ付けや組立て作業に慣れていない私でしたが、
急げば平均3時間55分くらいで完成ができました。
しかし、制限時間内に間に合わせようとしたことで、
最後の動作確認時に “ミスにより起動しない“ トラブルが増えました。
作業時間内に完成できれば、
例え動作をしなかったとしても原因を発見し手直しすることができ、
その時間は超過が認められている30分以内になんとかなるものです。
しかし、作業時間を15分超過することを前提に作業したことで、
時間に間に合わせなくてはという焦りがなくなり、
作業ミスは格段に減り、外観も綺麗に整った状態で提出ができました。
試験では、緊張感も高まり21分の超過と、減点の心当たりが2か所ありました。
後日、合格発表後の成績開示により、実技試験は85点であったことがわかりました。
採点方法は非公開ですが、上記のような減点の心当たりで-15点と考えると、
総合的に、時間超過はそれほど痛手となる減点ではなかったと感じています。
※ 実技試験は60点以上が合格基準となります
試験に持ち込める工具類
実技試験問題の中に「受検者が持参するもの」として、
工具類の品名や規格、数量の記載があります。
指定されている工具以外は持ち込むことができません。
また、記載されている工具でも、使わないものがあれば持ち込む必要はありません。
温度調整が可能なものを使用する方が作業しやすいと思います。
こて先は、私の場合D型の先端Φ2.4mmのものを使用しました。
こて先の指定はありませんので、使い慣れたものを使用するのが良いと思います。
今回の記事ではここまでです。
次回の記事では “実技試験の作業順序” ついてお話できる予定です。