そもそも派遣はどのように利便性があったのか?今から20年程前。工場にも派遣が参入して、人件費の削減を目的とした派遣社員というのが出てきた。不安定な働きかたと、メディアでは問題点もあると指摘も受けるが、もともと派遣という働き方は技術職を派遣するところから始まっている。長年、WEBの業界を見てきた中で人ではなく技術を運び届けるこの仕組みには、基本に立ち返り派遣の利便性というものをもう一度見直す時期に来ているのかもしれない
派遣と聞くとどうしても、労働者側にもネガティブなイメージがある。それは不安定な労働契約が問題となるからだ。製造業で減産すると真っ先に職を失うのがこの派遣社員であるわけだ。しかしネガティブだけに考えられるこの派遣という働き方には、実は労働者がその環境などを知るにも当然メリットがあるから利用する訳だと思います。
WEBの業界やエンジニアの仕事を関わっていると、俗に企業の中で正直とりわけこの業界にはブラックのイメージが強い業界でもある。ブラックになる要素は、まさに工場のように如何に効率性をあげて仕事を来ないしていくか?というところに集中するからだ。例えば文字を一分で、300打てる人と200打てる人がいる。当然300の方が優れているが、仕事は300の方が早く終わる。すると遅い200の人は残業をする事になる。給料は残業をした方が勿論高く、本来能力的に優れている300のほうが高く支払われるべきだが、労働法規上200の方が給料が高くなる訳です。
これを払拭する為に、残業代込みという業界になる。30時間分すでに給料に含まれており、その間ならどんだけ残業させようと企業側の自由である。しかし、この残業込みというのは実際は遥かに多くの残業を強いられるのだ。給料には残業代込みとなっているので、企業はこれ以上は支払わない。到底定時で終わる量ではないのでいつも終電というのがままあるのが、この業界なのである。こうした無理な事をする企業は、すぐ変わりが居ると使い捨て。使われた人は廃人同然で放り出される。これでは、この人の人生も真っ暗だ。そうした会社であるかどうかを判別するのに、労働者側も派遣という仕組みは素晴らしいのだと思います。
派遣という形をお互いがまず取る事にとって、この間に派遣会社の営業マンがクッションとして入る事になります。直接交渉をするのではなく、会社で何か問題があった場合営業管理者に報告しあう事で、この管理者がうまく交渉事をするというのは会社にとっても、労働者にとっても安心要素である。会社と触接交渉すると、時には感情的になる事もあると思います。折角仕事に慣れたのに、会社側も労働者側も退社になったとなると折角仕事になれたのにまた1から仕事を教える事になります。
会社側も労働者がどういう人格なのか、あるいはどれだけのスキルを持っているかをいきなり面接だけで判断するのはなかなか難しい筈です。最近は簡単なテストとして、その場でスキルをチェックする事もありますが、WEBの業界は特にその人のセンスなんてのも会社にとっては重要です。少し話題がそれるかもしれませんが、WEBなどのデザインを好きな人はちょっと他とは違う服なども来ている場合もあります。一般には背広で面接というのが定番ですが、奇抜なファッションが好きという人はデザイン能力も会社にとって、目を引くようなデザインを考察出来ると実は採用者で変わった人はみたりします。玉石混淆の中から嚢中の錐を見つけ出すという方法として、一度派遣で雇ってみて能力を見るというのは会社としては直接雇用でないので、リスクが少ないと思います。一度派遣で働いて会社に欲しいと思ったら直接雇用にする。そういうのはよくある業界なのでWEB業界で、こうした派遣の運用はかなり双方に利益がある環境を提供できると思います。
派遣社員として働くうちに、エンジニアにしろWEBにしろその人の得意分野というのが結構出てきます。技術的な部分は勿論、プログラムにはその人のセンスみたいなものが出てて来ます。野球で言えば4番だけではなく2番打者も必要です。守備が上手い人が入れば、打撃で成果をあげる人が居ます。そういう意味では、トレードというのは球団に必要な人を、適材適所戦力として組織力を上げるのに必要です。そういう意味では試しに使ってみるというこのはたき方は、もう一度見直す働き方ではないでしょうか。
WEBの専門学校にしろ、デザインの専門学校でも派遣という働き方は先生は結構推めてきます。互いが人間として見極めるのにこの働き方は雇う側も、労働者側にもメリットがあると思います。仮に会社の方針と労働者が双方合わないという事でも、最低限のメリットは確保できます。そういう意味では技術を保有している人の派遣というのはメリットあると思います。